腸内細菌の種類

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腸内細菌の種類は大別すると善玉菌・悪玉菌・日和見菌の3種類

人間の身体は口の中や皮膚、腸内等の到る所に菌が存在しています。

一番多いのが腸内に存在するのは「腸内細菌(腸内常在菌)」で、身体に存在する菌全体の約60%〜75%にもなります。

 

腸内細菌の種類は500〜1000種類以上、数にして600〜1000兆個と言われており、その殆どが大腸に存在し、小腸にはあまり存在していません。多くの腸内細菌は嫌気性(酸素があると生育できない)の為、酸素の多い小腸では生きていけないからです。

 

大腸内に存在する細菌といっても、悪いものではなく、人間の健康維持に欠かせない菌もあり、さまざまな働きをしてくれています。

大腸内には体に有用な働きをする善玉菌、有害な作用をする悪玉菌、状況に応じてどちらの菌にもなびく日和見菌の3種類の細菌が存在しています。

(ただし、この分類はあくまでも便宜的なもので、学術的な分類ではありません。

全ての悪玉菌が有害な働きをするという訳でもなく、生育環境や菌との組み合わせによって、有益な働きをすることもあるのです。また、現状では機能が解明されていない腸内細菌の数の方が多いのです。)

 

そして、この腸内細菌の比率(腸内細菌のバランス)が身体の健康を左右する大切な鍵となります

ただ、3種類の細菌の比率は様々な要因で変化し続けていて、個人差がかなりあります。

ストレスを強く感じるような生活を続けている人の腸内は善玉菌が減り、悪玉菌の比率が高い腸内環境に変化するなど、食べ物や生活習慣、精神状態などに、腸内環境は大きく影響されるのです。

一般的には「善玉菌2割 悪玉菌1割 日和見菌7割」が理想的バランスといわれています。

善玉菌の種類と働き

主な善玉菌の代表選手はビフィズス菌や乳酸桿菌などの乳酸菌です。

乳酸菌はラクトバチルス属やストレプトコッカス属など26菌属390菌種以上、
ビフィズス菌は40菌種以上が確認されています。

 

主な善玉菌の種類は、

  • ビフィズス菌

    腸内に最も多く生息する善玉菌の代表選手。腸内を酸性に保ち悪玉菌の増殖を防ぐ。

  • 乳酸桿菌(ラクトバチルス属)

    乳酸菌を代表する棒状の菌で様々な菌種がヨーグルトや漬物、乳製品などに利用されている。

  • 乳酸球菌

    乳酸を作り出す丸い腸球菌。哺乳類の腸内に多く生息する常在菌。

 

等があり、特にビフィズス菌は善玉菌の中でも圧倒的に数が多く、人間の代表的な善玉菌といえます。

実は人間の腸内ではビフィズス菌は乳酸菌の100倍〜1000倍も存在しているのです

(乳酸菌は糖を栄養として発酵し、乳酸を作り出す微生物の総称でで学名ではありません。 また、乳酸を産生することによってビフィズス菌も乳酸菌として分類されることもありますが、厳密にいうと異なります。

  • ビフィズス菌は酸素があると生きられない偏性嫌気性菌
  • 乳酸菌は酸素があっても生きられる通性嫌気性菌

更に、乳酸を発酵して50%以上の乳酸を産生するものとされていますが、ビフィズス菌は50%以下です。)

善玉菌は小腸から送り込まれ、大腸に入ってきた食べ物の残りかすを発酵させて分解し、乳酸や酢酸を作り出すことで、腸内を酸性に保ち、 アルカリ性を好む悪玉菌の増殖を抑えます。

また乳酸や酢酸が腸を刺激し、動きを促すことで便秘を防ぎ、免疫細胞を活性化させる作用もあります。

悪玉菌の種類と働き

悪玉菌の代表には

  • ウェルシュ菌(クロストリジウム)〜たんぱく質などを原料に有害物質を生成する悪玉菌の代表選手。
  • ブドウ球菌〜病原性のある黄色ブドウ球菌の繁殖は食中毒の原因に。
  • 病原性大腸菌〜O-157のように増殖すると食中毒や下痢をを起こす病原性を持った大腸菌。

等があげられます。

善玉菌が発酵作用を持つの対し悪玉菌は腐敗作用をもっています

大腸内で悪玉菌が増えると、たんぱく質やアミノ酸を分解、腐敗させアンモニアや酸化物等の有害物質を作り出し、生活習慣病の引き金となったり、 便秘や下痢の原因となったり、老化を促進させる等の悪影響があります。

ただし、悪玉菌の全部が人間にとって悪いということではありません。

例えば病原性大腸菌は悪玉ですが腸内にいても、免疫機能が働くため発病するわけではなく、ある程度の数にならなければ発病しません。数が少なければ他の常在菌により抑制され、排除もされません。

(ただし病原性大腸菌O-157は別でわずか100個でも発病します。)

また、大腸菌はビタミンを作ったり、特定の病原菌の侵入を阻止するなど、有益な働きもするのです

免疫機能が存在を許す菌、というのは重要な役目があるからと考えられています。

つまり、悪玉菌の存在が悪影響というよりも、悪玉菌の数が善玉菌よりも多くなったバランスが問題
という捉え方をしたほうがいいということです。

 

特に50歳を過ぎると、老化により悪玉菌の数が優位に傾いてきますので、ますます腸内環境に気をつけることが重要となります。

日和見菌の種類と働き

日和見菌は機能がよくわかっていない腸内細菌で、悪玉でも善玉でもなく、
その時々で優勢の菌になびくといわれています。

  • バクテロイデス
  • ユウバクテリウム
  • 連鎖球菌

などが日和見菌の代表としてあげられます。

病原性大腸菌以外の大腸菌は日和見菌として分類されることもあります。

大腸菌には人間がもつ酵素では分解できない、不溶性セルロースを分解し、その過程でビタミンを合成するなど、有益な働きをする菌もいるからです。

また、普段は無害な日和見菌も体力や免疫力が落ちた時に腸内から飛び出し、他の臓器に侵入して感染症を引き起こすこともあります。(膀胱炎、敗血症、腎炎など)

 

日和見菌を善玉菌のように有益に働かせる為にも、腸内環境を善玉菌優勢の状態にキープし続けることが、健康にはとても大事なことなのです。

 

まとめ

腸内環境は善玉菌、悪玉菌、日和見菌で構成されており、常に善玉菌優位のバランスを保つことが、身体の健康維持には非常に重要です。 特に50歳前後から腸内環境は老化が加速し、悪玉菌優勢になりがちですので、食事や運動等の生活習慣の改善で、善玉菌を育てる意識が大切になってきます。

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